Jazz Giant Series > Part7 : Jim Hall Quintet with Strings
Jim Hall Quintet and strings Special Guest Ron Carter
ジム・ホール Quintet with ストリングス
Special Guest ロン・カーター

ジャズ・ギタリストの最高峰、ジム・ホールが
ストリングスを従え、伝説の「アランフェス協奏曲」に挑む!
スペシャル・ゲストとして、盟友ロン・カーターの参加も緊急決定!

世代と国境を超え、多くの人々に愛される
「アランフェス協奏曲(Conciert de Aranjuez)」は
スペインの作曲家、ホアキン・ロドリーゴ(1901-1999)
によるクラシック・ギター協奏曲である。

ジム・ホール プロフィール

 1930年12月4日、ニューヨーク州バッファロー生まれ(現在78歳)。
幼い頃オハイオ州クリーブランドに移り住み、その地で叔父の影響によりギターを始める。
13歳になると地元のバンドで演奏するようになり、ジャズに初めて出会う。
レコードで聞いたチャーリー・クリスチャン(ジャズ・ギターの開祖といわれる)のソロ・ギターに感銘をうけ、ジャズ・ギタリストを目指す。
L.A.でタル・ファーロウらにギターレッスンを受けながら下積み時代をおくったその頃はジャズはアドリブ演奏が主になるビ・バップという演奏方法が全盛期だった。
その中でジム・ホールはどんどん活躍の場を増やしていった。
しかし、それからのジャズシーンはビ・バップ以外の新しいスタイルが生まれず、50年代終わり頃には誰もが同じようにアドリブ演奏するスタイルに飽き飽きしていた。
そんな中ジム・ホールは新しいスタイルで見事息詰まっていたビ・バップから抜け出す。
これがコンテンポラリー・ジャズの根源となったギタープレイであり、ジム・ホールはジャズ・ギターの新たな可能性を世に知らしめた。
このことから、当時次世代ジャズ・ギタリストとして登場してきたパット・メセニーやジョン・スコフィールドらはジム・ホールを敬愛してやまないのである。
ジム・ホールが挑戦した新しい試みのひとつである、スペインのホアキン・ロドリーゴが1939年に作曲したクラシック・ギター協奏曲「アランフェス協奏曲」をジャズにアレンジして75年にリリース。
これが世界的に大ヒットし、この翌年76年には自身がリーダーで来日し、この曲を日本の観客の前で披露した。
それまではジム・ホール=「アランフェス協奏曲」というイメージが強かったが、年を重ねるごとに新しい試みで精力的に作品を発表し、そのイメージを取り払っていった。
常に新しいことにチャレンジしているホールに、若手ギタリスト達からの信望がどんどん厚くなっていった。
80歳を前にした現在もまだまだ前進し続け、今ではジャズ・ギタリストの最高峰として、数多くのギタリストたちから崇拝されている。

ロン・カーター プロフィール

 1937年アメリカ・ミシガン州生まれ。バッハなど傾倒し、初めはチェロを習うが、後にクラシックのコントラバス奏者を目指して、猛練習を始める。しかし、人種差別の壁により、シンフォニーへの入団は果たせなかった。
その後はジャズベーシストとしての活動を始め、1959年にはチコ・ハミルトンのグループでプロデビューを飾る。ロンの柔軟なプレイスタイルはマイルス・デイヴィスの目に留まり、60年代はマイルスのバンドで活躍する。その後、マイルスのバンドを引退してからは、多数のミュージシャンのレコーディングやライブで活躍した。
1975年には、チェット・ベイカー、ポール・デスモンド、ローランド・ハナ、スティーヴ・ガッドらと、ジム・ホールの不朽の名作「アランフェス協奏曲」のレコーディングに参加。その後も数々の名盤にその名を刻む巨匠である。ジム・ホールとのデュオ作品として、「Alone Together」が知られている。
ロンのベースは1フレーズ聴いただけで彼のフレーズ聴いただけで彼のプレイとわかるほどユニークであり、日本でも大変人気の高いアーティストである。

ジャズ・ギタリストであるジム・ホールは1975年に「アランフェス協奏曲」をジャズにアレンジし、チェット・ベイカー(tp)、ポール・デズモンド(as)、ローランド・ハナ(p)、ロン・カーター(b)、スティーブ・ガッド(ds)と共にレコーディングし発表。
するとこれが瞬く間に大ヒット。それは歴代のジャズCDの中で1、2位を争うくらいの売り上げとなった。
この大ヒット以降、J・ホールがツアーにでると「アランフェス協奏曲」のリクエストが殺到したが、彼が日本で同曲を演奏したのは1976年に来日したときだけ。
現在までに来日回数が多いにもかかわらず、同曲をそれ以降日本では一度も演奏しておらず、ファンの間では、ライブでの演奏が待たれる垂涎の作品として知られる。
そんな名曲、アランフェス協奏曲を披露するコンサートが遂に開催される。
ジム・ホール自身が新たにアレンジしたスコアでは、クインテットだけではなくチェロ5名、ビオラ5名のストロングスも加えた総勢15名による贅沢な編成での演奏となることが決まっている。
いったいどのような演奏を聴かせてくれるのか?
「最後のアランフェス」は一音たりとも聴き逃せない、伝説のコンサートとなるはずである。どうかお見逃しなく!

■東京公演
2009年5月18日(月)、19日(火)
東京 Bunkamuraオーチャードホール

■大阪公演
2009年5月22日(金)
大阪 ザ・シンフォニーホール

Jim Hall Quintet Set Listジム・オールによるアレンジされた「アランフェス協奏曲」の楽譜です!